2012年11月24日土曜日

成東にて脱穀作業

先日、成東でおこなった刈取りに続いて脱穀をしてきました。
当日は雨という予報であった為、國井さんが前もって稲架かけしていたものをビニールハウスに移動していただきました。

今回参加したのは、私たち家族にゆっこりさん、國井さんと他に3人の方が参加されました。
脱穀は近所の農家さんから貸していただいた足踏み脱穀機を使用。
本当に手と足を使っての脱穀となりました。



脱穀機の仕組みはフットレバーを踏む事によって凸凹の針金が付いたドラムが回転し、籾が凹凸に当たった衝撃で籾を落すといった単純な仕組み。
しかし回転させるのがなかなかコツが必要です。タイミングを間違えると逆回転してしまったり、途中で止まってしまいます。
稲穂を入れる人と足踏みで回す人の息が合わないとうまくいきません。

ところで刈り取った稲に面白い物を発見しました。
まっくろくろすけの稲麹です。

これは有機栽培や自然農の田圃で無いとなかなか見る事の出来ない菌です。
稲霊(いなだま)とも呼ばれる自然環境の中にある麹菌です。
寺田本家さんはこの稲麹を使って日本酒を作っている数少ない酒造メーカーです。
これがあるということは米作りに適した環境という事なんでしょうね。

さて、脱穀が終わったら手やふるいを使ってわら等の異物を選別する作業となります。

なかなか地味な作業ではありますがみなさん黙々と選別しておりました。
感覚的には梱包用のプチプチを潰すかのような感じでしたけど。笑

最終的に収穫出来たのは緑米が約25kg、アイチのカオリ約35kg、イセヒカリが10kgとなりました。
これは田圃に切った溝の水量や雑草などの草刈りの程度が影響しているそうです。
稲にどれだけ水を与えられるか、稲の成長を妨げないように雑草が刈れるかといった管理の問題でした。
これは今後の米作りには参考になる事柄ですね。


そして自然農をやるにおいて非常に大きな問題は周辺の農家や住民の自然農に対する理解だと思います。
虫や草を敵としない農法の可能性に気付き、私たちは実践している訳ですが、まだまだ一般の方、特に慣行農法で農薬を使われて来た農家さんには私たちの行う自然農はなかなか理解していただけません。
『虫が来るからやめてくれ』『雑草だらけで手抜きしてる』そんなように思われいるように感じます。
恐らくそういった負のイメージで見られるんだと思いますが自然との循環が健全な農作物を作っているんだと説明し、理解を求めることが今後、農作業をやるうえでは重要な事だと感じました。

今回でこちらに成東は閉園しましたが学びの多い体験でした。
今後もこの経験を生かしたいものです。

参加された方、読んでくれた方、ありがとうございました。